マイホームが完成したのは1999年12月でした。
会社に入ってから13年目、結婚してから8年目です。
普通のサラリーマンの平均的な人生のステップを踏んでいたと思います。
長女が2000年4月から小学校入学するので、それまでにマイホームを建ててその学区の小学校に入学させたいという思いが大きなきっかけでしたが、住宅の仕様の検討中に家内が3人目を身ごもって、家族も増える予定の中で完成しました。
家内もお腹が大きくなってくる中で大変だったと思うし、私もそれをいたわりながらでしたが、念願のマイホームが完成してそれまで住んでいた社宅アパートからの引っ越し作業はたいへんでした。
出来上がった家のなにもないリビングに家内と娘ふたりと私で、そこで繰り広げられる家族生活を想像しながら、お弁当を広げて食べたことを思い出します。
年が明けて新しいピカピカのマイホームでの生活が始まり、また、2000年4月の3人目の予定日を控えて、会社の年度替わりの予算編成作業の仕事をこなしているある日に、上司に別室になにげなく呼び出されました。
「なんだろうなぁ」と思いながら話を聞くと、
「アメリカのニューヨークにある子会社にできるだけ早く赴任して駐在してほしい。」
とのことで、びっくりするやら驚くやら、
「・・・。」
しばらく返答もできない感じだったとおもいますが、
「ちょっと考えさせてもらって、返事をすればよいでしょうか?」
というようなことを答えたと思います。
マイホームを建てたばかりで、長女は小学校に4月から入学、ほぼ同じ時期に3人目が生まれるという時期に、
「なんで僕が海外駐在??、それもアメリカニューヨーク!?」
という感じで、アタマの中で整理できず、落ち着かない気持ちのままその日家に帰っておなかの大きい家内におそるおそる相談したのでした。
「アメリカニューヨークの子会社に、できるだけ早く駐在してくれ、て言われたんだけど・・・。」
家内も一瞬驚いたような雰囲気でしたが、
「経験として、いいんじゃない?」
と肯定的な反応で、マイホームを建てたばかりなのに、
「家族全員で、楽しそうだし、行ってみましょう。」
というように、あっさりと答えてくれて、とても安心したように思います。
その日から海外駐在の準備で、不動産投資どころではなくなってしまいました。
(次の投稿に続く。)
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